結局、サイレント機能付きのアップライトピアノを購入しました。
なんか長ったらしくグダグダと、電子ピアノじゃやってられない!!って書いた記事がありましたけども(ピアノ雑記。)
家にピアノが来るのは子供のころ以来…。
その頃の記憶は結構覚えているつもりだったのだけど、いざ目の前に生ピアノが来たら、電子ピアノに慣れすぎたせいもあって、色々と驚きました。
先生のところで弾くピアノも、スタジオで借りるのも主にグランドで、アップライトを弾くこと自体がほぼなかったのです。
電子ピアノと比べたらピアノに申し訳ないレベルなんですけど、電子ピアノに慣れていると、ピアノの音の大きさに驚きますww
やっぱりピアノは楽器なんだなー!!と感動。
そういえば子供の頃は、、、練習中の拙い状態を近所の皆様にお聞かせするのがいたたまれなくて、いっつも真ん中の消音ペダルを使ってました…。
なので、ほとんどこもった音での練習してたんですよね。
あの頃もサイレント機能があったら、もうちょっと練習もできたかもしれないなぁ。(言い訳)
まぁどちらにしても、ちゃんとしたタッチではないから、防音室が一番いいんだろうけども。。
さて、購入したのは「エントリーモデル」と言われるコンパクトなYAMAHA(ヤマハ)b113で、380000円(税込410400円)と一番安価なモデルです。
こちらのサイレント機能付きのものにしました。正式には型名はb113SG2ですな。若干値段は上がります。(定価だと税込505440円)
【送料別・代引不可】YAMAHA サイレントピアノ SG2タイプ b113SG2
これから購入する人とか、検討中の人とか、参考にしてもらえたらと思うので、個人的な感想ですが書いていきます。
ピアノの中では安価ですけど、大きな買い物であることには違いありません。
しかも、私の個人的なスケジュールの問題で、店頭で一度も指弾ができないまま購入しましたw
もくじ
b113SG2購入までの経緯
実は、アップライトを購入するつもりは全くなかったんです。
生ピアノを買うならグランドがいいなぁ…と思いつつも、スペースと重さ、価格面、防音問題で現実的ではないかなと。
電子ピアノでは練習にならない、さりとて生ピアノの購入は何かと面倒なことをクリアしなければならない…そんな感じでした。
面倒なことっていうのは、試弾して吟味したり、設置場所の床の補強だったり、調律の手配など…です。
電子ピアノなら、比較的軽いから床の補強は不要だし、電化製品に調律はいらないもんねぇ。。。サクッと買えちゃう。ネットでポチれる。
というわけで、「電子ピアノのいいやつ」を買おう〜と思ってました。
アバングランドN1の指弾をしに楽器店へ
当初、ネットで情報を仕入れ、ほぼほぼYAMAHA AvantGrand N1<ヤマハ アバングランド>という機種に目星をつけて楽器屋へ足を運びました。
「アバングランド」という、洗練されたモデル。
なんと、、ハンマー構造はグランドピアノと同じなので、グランドのようなタッチで弾くことができる脅威の電子ピアノ(電子ではなくハイブリッドだけど)。
N1のお値段は650000円(税込702000円)。
グランドと同じタッチで、奥行きもコンパクトっていいなぁって思っていました。
N1はアバングランドの中では一番下の機種で、この上位機種にはN2,N3と続くのでした。
参考までにリンク貼っておきます。
YAMAHA AvantGrand N2<ヤマハ アバングランド>
YAMAHA AvantGrand N3X<ヤマハ アバングランド>
N3なんて見た目もグランドぽくてかっこいい。(税込172800円)
さて、今までの人生、私は引っ越しが多買ったので、これからもどんなところに住むかわからない。
コンパクトながらグランドのタッチで弾くことができるなんて夢のよう。
何よりYAMAHAの技術がぎゅっと集約されたハイブリッドってすごい!!ていう憧れもありw
でも、気になるのが「音色」!!
確かにタッチはグランドだけど、聞こえて来る音が電子音(しかしながら最高級の電子音)なのでなんか気持ち悪くなってしまってww
思いの外、残念感があり。。
妥協できるどうか、一旦帰宅して頭を整理しようと思いました。
そもそもなんで電子ピアノの買い替えを考えたかというと、タッチの面で限界を感じたことがきっかけ。
となれば、N1の電子音の部分は自分の脳内で「ピアノならこういう音色だろう」という再現をして、スタジオに定期的に通って実際の音とすり合わせをして…とやっていけばいいかなぁなんて思いつつ。。。
家で弾くことだけを楽しむのであれば、N1は「弾いていて楽しい」とは思うんです。
例えば、ローランドの電子ピアノなど、「音が綺麗」と言われるメーカーなんかもそれで人気なわけですよね。
たとえタッチが安定していなくても綺麗な音がでるから、「自分だけで楽しむ趣味」としては気持ちが良い。
だけど、私は人前で、生ピアノで弾く機会を想定しています。
そうなると、電子ピアノで練習だと、家ではきれいな音で気持ちよく弾いているのに、いざ生ピアノで弾いてみたときにガタガタ…汚い、という事態になる。
これは怖いぞ…というか、買い換える意味ないのでは?となったわけだ。
もちろん、安価な電子ピアノよりは、変な弾きぐせはつきにくそうだけどw
ちなみに、ハイブリッドピアノにはアップライトタイプもあります。
見た目はもう生ピアノのアップライトと遜色ないよねぇ…。
ホワイトもあって、コンソールピアノ(インテリア用)として購入する人もいるようです。
こっちを弾いてみると、やっぱりタッチはアップライトそのものでした!
まぁ、アップライトには興味がなかったので、選択肢には入ってませんでしたが。
プロに相談してみた(初めからそうすりゃよかった)
んで、一人で決めかねるなぁと思い、お世話になっているピアノの先生と調律師さんに相談してみました。
指弾してきたことは伝えそびれたのですけど。
そうすると、N1も素晴らしいけど、「音色」を大事にするなら生ピアノがいいですよ、アップライトはどうですか?とのことでした。
圧迫感とか、夜間の練習とかが気になっているなら、コンパクトなタイプでサイレントを付けたらどうですか?とb113とb121を提案してもらいました。
(b113とb121の違いは「高さ」です。弦の長さが違います。b113は113センチ、b121は121センチの高さ)
気になったのが、「音色」を大事にするなら…という言葉。
私は、いかんせん素人なもので、「タッチ」にばかり気を取られておりました。
そうだよなー、「楽器」だもの。音色が一番だよなぁ。
試弾してみて、「音色」に対する違和感が引っかかったところに、2人のプロからそんなお言葉。
アップライトという選択肢ーー。
アップライトを弾く機会って実はほとんどないから、自分の選択肢の中から完全に外れていたのです。
人前で弾くときは大体グランドだし、レッスンでもグランドだし。
アップライトとグランドでは中身の構造が違うから、それこそタッチが違う「楽器そのものが違うもの」だよっていうのを聞いたことがあったもので。
でも、信頼している先生から「アップライト」と言う選択肢を出してもらったので、そのあとはアップライトにする理由を探すだけでしたw
不安だった点もクリア
ちなみに、重さですが、b113は200キロほどで、木造一般家庭の床なら補強する必要もなく、問題ないとのことでした。
マンションは大抵が鉄筋だから床は強いし、引っ越しを想定しても全く問題ない!
調律は、購入した楽器屋が問い合わせをしてくれて、私の住んでいるエリアのYAMAHAから紹介してくれるとのことでした。
だから、自分で探す必要がなくて良かった。
ピアノ購入後は、配送時に調律が狂うので、設置後に調律をしてもらいます。
通常、調律は一年に一回だそうですが、新しいピアノは狂いやすいので半年後に頃合いをみて連絡を頂けるとのこと。
至れり尽くせりですわ。
買った後の感想
んで、私の住んでいるところはとてつもない田舎で、とてもじゃないけど指弾に出かけていると1日がかり…下手すると泊りがけになる可能性があるのですww
というわけで、弾けないけど、先生と調律師さんを信頼し、勧めてもらったものなのでそのまま購入しました。
b121にせずb113にした理由は、まずは大きな買い物なのに弾き比べができないことと、スタンダードなアップライトを購入するわけではないこと、物足りなければグランドの購入も視野に入れていること、中途半端にエントリーモデルからグレードを上げたb121にする理由がないと判断した為です。
だったらフルの133センチのアップライトを購入するわー、って考えなのですw(元々N1を購入する予算で考えていたので)
もし実際に弾き比べて、b121がいいと思ったなら購入していたかもしれませんが。
大きさ雑感
購入前、ネットで画像を見ましたが、スタンダードな高さの133センチのアップライトに比べると相当コンパクトに見えます。
鍵盤の数は88鍵で同じなので、横幅は変わりません。
けど、家の中にあるとかなり存在感あります!!
リビングは10畳くらいですが、艶黒という色もあいまって、デーン!と主役級の存在感です。
なんというか、ピアノを作るまでにたくさんの人が関わってきたのだなーというエネルギーを感じるのかもしれません。
だからと言って、あと20センチあってもそんなに変わらなさそうだなと感じますw
この点、後から「あ、133センチのものを買ってもよかったかも」と思ったところ。
でも壁や窓を覆う面積が広くなるので、やっぱり圧迫感は増すのだろう。
ちなみに、若干お値段は上がりますが、マホガニー調のデザイン重視のタイプもありました。
こういったものだと、家具感が増すので、インテリアと馴染むようだったら、存在感は若干マイルドになるかもしれませんね。
YAMAHA(ヤマハ)b113DMC-SG2【新品アップライトピアノ】【新品ピアノ】【サイレント付】
特徴
b113は、エントリーモデルと言われています。
インドネシア製とのことで、従来のピアノよりも安価に提供できるそうで、最終工程では日本のYAMAHAによる検品が行われているとのこと。
弦の長さも短いので、音の響きはスタンダードなタイプには劣る、という見方もあるようです。
インドネシアで作られている、ということを気にする人もいるようなのですが、私はあんまり気にしません。
日本人による組み立て、とか、気温・気候とかにこだわっているのだと思いますけど、、
気候に関しては、日本も十分すぎるほど高温多湿なので…ww
サイレント機能に関しては、打鍵した時にハンマーがセンサーに触れてサンプル音が鳴る仕組み。
これ、ハイブリッドと同じ構造になるのだろうか。
サイレントなので通常はイヤホンで聴くんですが、スピーカーに繋げば部屋にいるみんなで聴くことができます。(つまり、ハイブリッドと同じように使えるってことですよねw)
サンプル曲も入っているので、お手本として聴くのはもちろん、BGMとして流すのもアリかも。。。
通常は、夜間など近所迷惑になってしまう時などに使うサイレント機能ですが、色々活用方法がありそうです。
タッチと音色(YUS3,C3,C5と主観による比較)
なぜだろう。
今まで弾いたどのピアノよりも重く感じますw
新しいピアノは「固い」と聞いて納得しました。
確かに、重いというより固いという感覚かも。弾力性がある。
音はビヨヨンビヨヨン、て響く感じ。
想像以上に、響いてます。(木造で箱的には16畳分の空間になってる、家具が少なく窓ガラスの多い部屋だからだろうか?)
指の腹に、音の振動が伝わってくるのが心地よくて、楽器を奏でているのだなぁという実感があります。
よく、電子ピアノあるあるで、軽いタッチの電子ピアノで練習してレッスンに行くと、先生の御宅のグランドピアノが重くて弾きづらい…なんていうことがあるそうですが
私にとって、グランドピアノは軽くて弾きやすい、っていう感覚なんですよw
それがなぜなのかはわからないんですけど…電子ピアノの指弾をさせてもらった時に、途中でグランドを挟んでもやっぱり「うわぁ弾きやすい!」って感じでした。
もしかすると、使用していた電子ピアノがKORG というメーカーの、電子ピアノにしてはちょっと鍵盤の重めのタイプだったからかもしれませんが…
グランドだとトレモロが簡単にできるのに、家のアップライトだとやっとの思いでこなしているというww
まぁ、逆よりはいいか。
ちなみに、私が実家にいた小学生の頃、親に買ってもらったのはヤマハのアップライトなんですが、どのモデルかは覚えてませんw
「高かった」って聞いたので、おそらくアップライトの中でもいいやつだったんだと思いますw
その頃弾いていた感覚と比べても、「固さ」を感じます。
子供の頃、鍵盤が重いとか固いとか感じたことはなかったんですよねぇ。。
この前スタジオで弾いたYUS3は、ものすごーく「いつものピアノ」感があったので、実家のもそれかもしれません。
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b113との違いは音の奥行きかなぁ。うちのはビヨンビヨンしてはいるものの、弾いているうちにいい音が出るようになってきたんですけど(ピアノと仲良くなれてきたのかなw)、YUS3はまさに私が思う「ピアノ」の音色だったのです。
この違いが、「弾き込まれたものと新しいもの」だからなのか「YUS3とb113」だからなのか分かりません。両方かなぁ。
ちなみに…このb113で毎日練習してましたが、スタジオでグランド(C5)を弾いたら、軽すぎて指が滑ってましたww
ステージ用のグランドは弱めに調律するって小耳に挟んだのですが…、ステージで弾いたものよりも軽かったです。(ステージのグランドは先生のところのと同じくらいだった)
また別のグランド(C3)の時は滑らなかったけど、低音の響きが全く違っていました。(グランドは底の方からグワワンと響いてくる感じ)弦の長さが物理的に違うし、そりゃ当たり前なんですけどね。
ペダルに関しては、残念ながらハーフペダルができません(T_T)
全開で踏むか、外すかになってます。(次、調律師さんがきたら相談してみます)
本番のピアノでどう弾くか…研究するには、先生の御宅のピアノで感覚を掴むか、スタジオでの練習で調整するしかないかなぁ。。
グランドで、b113の時と同じように全開で踏むと、当然ですけども「なんか違う…」になってました。
まとめ
長々と語ってきましたが、b113というエントリーモデルに求めるものとしては、私個人的には満足です。
ここはちょっとなぁって部分は、やっぱり上位モデルの出番かなぁと思うので。
あまり求めすぎるのも違うかなぁと。
ともかく、ピアノ弾きにとって、電化製品ではない、楽器としてのピアノでいつでも練習ができる、「奏でる」ことができるというのは、この上ない喜びなのです。
私がそうだったように、今まで電子ピアノは「妥協案」として使っていたクラスタには、画期的なモデルなんだろうなぁと思います。
小さくて、軽くて、安価で、サイレント付きにもできる。
子供の習い事はいつまで続くかわからないのに、高価なものは買いづらい。
現代人のニーズに合った商品なんだなーと実感しました。
ピアノ購入検討中のかたへ、何らかの参考になれば幸いです!!
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